日本に経済がなかったという事実と、政治やメディアによる、災害ジャーナリズムからのアベノミクス期にあった洗脳とその「甘い罠」について記す。
そして、その「甘い汁」をアベノミクスで甘受してきた、私たち日本人一人一人における罪の自覚の必要性を記す。
当時、アベノミクス期において日本では、評論家も、政府やメディアとともに意図的に洗脳に近いことを、災害ジャーナリズムでおこなっていた。
災害についての情報を流す災害ジャーナリズムの際に、政府やメディアは災害は景気対策だというメッセージを国民の潜在意識や無意識に送ることをしてしまっていた。
災害の被害の大きさより、より予算の投入についての規模を謳って、政府もメディアも、そして評論家も、災害の人的、経済的損失を半ば無視していた。
そして、その後の公共事業における経済効果だけを見て、災害を景気対策だと、国民も思わされていた。
だから必然的に、景気刺激策と思わされていた災害の度に借金が積み重なっていた。
必要以上の膨張した予算規模になっていた感がある。
それは、災害に乗じての景気への刺激を、大型の予算による経済対策でおこなっていたからであろう。
或は、景気を刺激できていると思い込んでいたからだろう。
しかし、日本は実体経済が伸びていなかったから、単に予算を注ぎ込んでいるだけの規模の「経済成長」でしかなかった可能性がある。
それは、GDPの規模の数値が、まるきり予算投入の額とほとんどイコールであったかもしれないという意味である。
だから、当時日本経済について、「経済がない」という言葉で表現している評論家がいた。
だから、我々日本人が、実体経済を伸ばす努力を怠って、政府の予算だけを頼って経済していただけだと指摘されても、言い訳のしようがないだろう。
きちんと自国の経済規模や景気の状況と向かい合い、きちんとそれに対して対策していくという当たり前の努力を怠っていたのだろう。
そして、その災害の際に公共事業で「景気対策」することを、隠された形での「イメージでのアベノミクス」と、国民はメディアや政治から思わされた感がある。
そして、それを新聞やテレビ等のマスメディアが流す情報の中で、理屈や論理ではなく、無意識レベルで、景気対策は災害でもたらされるのだ、と日本人は思い込んでいた。
災害が景気対策だというのは、まったくの勘違いであるが、マスメディアにおけるだけでなく、メディア全般的に洗脳的な災害ジャーナリズムが、海外からの洗脳とつながった圧力によって、国民の潜在意識にそういった洗脳的情報を刷り込んでいた。
洗脳は、潜在意識や無意識レベルのことであるので、勘違いであっても防ぎ方が非常に難しかった。
災害ジャーナリズムが、意図的に社会に洗脳情報を、直接的、或は副次的な目的として送っていた。
そして、この洗脳情報を送ることについては、政府や国家と、ジャーナリズムやメディアとが密接に結びついていた。
メディアや評論家や政治家の誰も、災害の被災のことをあまり述べずに、作成された予算の額とその経済効果だけを多く話題にしていた。
だから、こういった具体的な内容の一つ一つが、意図的な洗脳のものであった。
そして、意図的に、安易な情報伝達をするために、洗脳を目的として、メディアから情報が災害ジャーナリズムに関わって流されていた。
安易な情報伝達と述べたのは、丁寧に合意を重ねていく通常の情報伝達に対して、洗脳は伝えられる側の本人たちの意図にかかわらず情報伝達がおこなわれるという点で、安易であるという理由だ。
この安易な情報伝達である洗脳を用いることにより、アベノミクスという慣行は執り行われていた。
民主主義とは困難であっても丁寧に分かっていない人たちを説得して、合意を重ねていくというプロセスを言う。
そういう意味で、洗脳はそういった民主主義と相反する、むしろ正反対の手法であり、道義的に用いてはならない禁じ手であることは明らかだ。
だから、アベノミクスは日本にとって戦後史上最大の災厄であり、その後の日本における苦境の根本原因なのであった。
今日の日本に残されている多大な借財は、今も重く国民の負担としてのしかかっている。
しかし、日本の政治家や政府はマスコミは、派手な政策しか見ようとせずに、ファッションに走る傾向が強い。
しかし、国民一人一人のレベルからの地道な意識改革のようなことこそが、現在の日本にとって必要なのではないだろうか。
みずからの負担を嫌い、負担を国家に「飛ばす」ようなことだけをしてきたツケが、今回って現在に至っているからである。
負担を国家に飛ばして、マイナスマネーという借金マネーを国から受け取るという、アベノミクスの正に甘い罠を享受してきた罪が、今罰という結果として、私たち国民一人一人に降りかかっていると言えるだろう。
アベノミクスというマイナスマネーの甘い罠に気づいて、その甘い汁を吸ってきた、私たち一人一人の罪の自覚が必要なのだろう。
次代に引き継ぐべき日本の財政を破綻させてしまっているのだから…。
だから、その負担を飛ばさず、みずから一人一人がきちんと負担すべきものを負担して、「財務省が洗脳しているのだと触れ回る逆の洗脳」に気づいて、今こそ一人一人が意識改革に努めるべきであると言えるだろう。